ARIA

解答

第20回で初めて、「アルツハイマー病の抗Aβ抗体薬の投与に関連するアミロイド関連画像異常(ARIA)」に関する問題が出題されました。本記事ではARIAについてまとめたいと思います。

ARIAとは?

ARIAとは、Amiloid-Related Imaging Abnormalitiesの略語になります。日本語ではアミロイド関連画像異常と訳されます。

問題

第20回 問題1
抗アミロイドβモノクロ-ナル抗体製剤投与に関連するアミロイド関連画像異常(ARIA)について正しいのはどれか。2 つ選べ。

1. ARIA-E は T2 強調像で評価する。
2. ARIA-Eは脳実質における血管原性浮腫を意味する。
3. ARIA-HはT2強調像またはSWIで評価する。
4. ARIA-Hは脳実質における微小出血を意味する。
5. ARIA-の発現は製剤投与から14 週以内に多い。   

JMRTS 認定試験過去問より引用) 

解答
  1. T2 強調像 → FLAIR
  2. 脳実質における脳血管原生浮腫のみではなく 脳溝における滲出液貯留も意味する。
  3. 正しい
  4. 脳実質における微小出血のみではなく 脳表ヘモジデリン沈着も意味する。
  5. 正しい

JSMRM ガイドライン

2023年12月に「レカネマブ(レケンビ点滴静注)」が保険適応になったのに伴い、2024年1月にJSMRMより「アルツハイマー病の抗Aβ抗体薬の投与に関する脳MRI診断指針」が出されまた。

つまり、1度問題にでた以上今後もARIAに関する問題が出題される可能性が高いです。

レケンビ

レケンビ点滴静注の取り扱いの一環で、ARIAトレーニング(解説)に分かりやすく記載されています。

ARIA-E, Hの比較とまとめ(選択肢1, 2, 3, 4)についてはページ11、ARIAの発現時期(選択肢5)についてはページ70に記載されています。またこのサイトにはARIAの臨床画像もあります。

JMRTS 問題に関する解説

この問題について、JMRTSより試験後に公式で解説が発表されました。以下に原文を記載します。

第20回磁気共鳴試験問題に出題されましたアミロイド関連画像異常(ARIA)に関する解説

ARIA-Eは脳実質における血管原性浮腫のみでなく脳溝における滲出液貯留、ARIA-Hは脳実質における微小出血のみでなく脳表ヘモジデリン沈着を意味する。

まとめ

  • ARIAの発現は、製剤投与から14週以内に多い。
  • ARIA-E: ARIA- 浮腫・滲出液しんしゅつえき貯留
  • ARIA-H: ARIA- 脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着・脳出血

*注意 ARIA- E, ARIA- Hともに複合的意味を含む言葉と定義されています。

ex. ARIA- EはARIA-脳実質における血管原性浮腫をだけを意味するわけではありません。 

ARIA- EARIA- H
検出方法FLAIRT2*WIまたはSWI
漏出物蛋白液血球成分

コメント

タイトルとURLをコピーしました